悪性リンパ腫になってました

日本では少ない古典型ホジキンリンパ腫についてまとめていきたいと思います。

A+AVDにかかる治療費について

実際にA+AVD治療って一体どれくらい費用がかかるのでしょう?

アドセトリス が保険適用になったとはいえこれを6コース続けるとなると結構な費用になりそうです。そして入院で投薬する場合と通院では異なるんだろうか…?などなど、治療する前に気になりそうな治療費に関するあれこれを、実際に治療が始まった私が説明していきたいと思います。医療機関や治療内容によって実際の費用は変わると思いますが、参考にしてください。

f:id:Travel_GORO:20201128112254j:plain

治療の前に「限度額適用認定証」申請を

A+AVD療法の治療費は正直安くはありません。ただ日本では病院での支払いが高額になった時、「高額療養費制度」により自己負担額を超えた費用が払い戻される制度があります。とはいえ払い戻されるまで費用を立替えておくのも負担です。

そこで事前に「限度額適用認定証」を申請して病院の窓口に出しておくと、毎月病院で支払う医療費が自己負担額までですみます。(差額ベッド代や入院時食事代などは除きます)

f:id:Travel_GORO:20201128225856p:plain申請先は各健康保険によって異なります。

医療費が高額となっても、クレジットカードで支払ってマイルやポイントを稼ぐという方法もありますが、治療が決まった段階で「限度額適用認定証」を申請しておいた方がいいでしょう。

以下記載している医療費は、私の自己負担限度額(区分ウ)を適用した場合となっています。ご注意ください。

検査にかかる費用

私の場合、胸部レントゲンに異常があったことがきっかけだったので、まず呼吸器外科でいろいろと診察されました。その後転科し、血液科でホジキンリンパ腫と診断されましたがそれまで「PET-CT検査」「気管支鏡検査」「脳MRI」「経皮肺生検」「骨髄穿刺(マルク)検査」などを行いました。

検査は入院を伴うものと日帰りのものがあります。ここでは、入院を伴うものは差額ベッド代や食事代を抜いた物を記載しています。

  • CT検査・・・13,160円
  • PET-CT検査・・・24,750円
  • 気管支鏡検査(2泊3日の入院)・・・72,350円
  • MRI・・・9,150円
  • 経皮肺生検(1泊2日の入院)・・・45,460円
  • 骨髄穿刺(マルク)検査・・・23,960円

※3割負担時

これ以外にも、通常の診察や血液検査、また抗がん剤治療を始める前に、口腔外科・耳鼻科・内科で診察も行っていたので、それらも含めると22万円くらいはかかっていました。

A+AVD療法にかかる費用(入院時)

1コース目の抗がん剤治療は入院で行います。当初は7日×4週間の28日入院する予定でしたが、大きな副作用などもみられなかったことから、1コース目裏の投薬が終わった20日目に退院となりました。

  • A+AVD2回実施(20日入院)・・・104,800円

これは自己負担分であって、実際の保険点数は273,702点でした。保険点数は1点10円で換算しますので、無保険であれば273万円必要!となります。

f:id:Travel_GORO:20201128220619j:plain

ちなみに私が入院した病院では、診察内容(検査・投薬・レントゲンなど)を合算していく「出来高払い方式」ではなく、病名や手術・処置等の内容(診断群分類)に応じて定められた1日あたりの定額点数を基本として入院診察費を計算する「DPC(包括評価)方式」が採用されていましたので、病院によっては算出方法が異なる可能性はあります。

A+AVD療法にかかる費用(通院時)

以降通院での投薬となります。

  • A+AVD1回実施・・・83,306円

1回あたりの保険点数は101,682点。同月内で2回抗がん剤を投与した場合は、限度額適用となるため、2回目の費用負担は少なくなります。

とはいえ毎月2回投薬すると10万円近くかかる訳なので、医療保険、特に通院保補償のあるものに入っていると安心ですね。

その他の費用

f:id:Travel_GORO:20201128221050j:plain

この他、抗生物質や吐き気止め、便秘薬など毎日服用する薬代なども必要です。

またアドセトリス の副作用として好中球の減少があります。私は特にこの影響があるようで、毎週2回白血球を増やす「グラン」(フィルグラスチム)の注射があり、毎回1,300円かかっています。

今回は私のケースでご説明いたしました。患者さんそれぞれの状態によって必要な治療が異なりますので、詳しくは担当医に相談されるのが確実だと思います。